官能チェリー♡『TOM FORD(トムフォード)』の「ロスト・チェリー」が凄い
2018年の発売以来、絶大な人気を誇る『TOM FORD(トムフォード)』の「LOST CHERRY(ロスト・チェリー)」。真っ赤なボトルが印象的なこのフレグランスは、人を惑わせるような妖しい魅力がたっぷり。一度嗅いだら忘れられない、禁断の果実の香りをレビューします!
2022年06月09日更新
記事の目次
[1]官能的な香りと言えば『TOM FORD(トムフォード)』
個人的な意見ですが、私は『TOM FORD(トムフォード)』のフレグランスがいちばん官能的だと思っています。
どれも文句なしに良い香りばかりで、シトラス系やベリー系といった爽やかになりがちな香料も『TOM FORD(トムフォード)』マジックにかかれば、全てがセクシーな仕上がりに。
もともと『TOM FORD(トムフォード)』は、アメリカ発のセレブ御用達ブランド。
映画「007」に登場するジェームズ・ボンドのスーツデザインも担当していました。
このような背景もあり、私にとって『TOM FORD(トムフォード)』のフレグランスのイメージはジェームズ・ボンド&ボンドガールなんです。
このペアは、男性も女性も憧れる存在ですよね。危険でセクシー、そして品がある。
セクシーにもいろいろな種類がありますが、このブランドの魅力は“品格のある色気”にあると思います。
官能的な香水は、とっておきのオシャレをして出かける日や、秋冬にまとうイメージがあります。
ですが『TOM FORD(トムフォード)』のフレグランスは特別な日のためのスペシャルな香水、という訳ではなく、それをまとうことで“もともと持っている色気が完全に開花する”、魔法のような香りなんです。
セクシー・エレガンスを体現するラインナップのなかでも、私が特に興味を持ったのが「LOST CHERRY(ロスト・チェリー)」!
今回は、ただただ可愛いだけじゃない、チェリーのその甘美な香りをレビューしたいと思います!
[2]こんなに魅惑的なチェリーの香りは今までなかった
トップノート:サワーチェリー、リキュール、ビターアーモンド
ミドルノート:サワーチェリー、トルコ産ローズ、ジャスミンサンバック、プラム
ラストノート:ペルーバルサム、トンカビーン、サンダルウッド、ベチバー、シダー、ベンゾイン、シナモン、クローブ、パチョリ、バニラ
チェリーはその可愛らしいフォルムから、「可憐」「初恋」「ピュア」といった初々しいイメージがあります。
ですがこの「LOST CHERRY(ロスト・チェリー)」の意味はなんとダイレクトに「処女喪失」!
攻めているネーミングセンスも『TOM FORD(トムフォード)』らしくて好きです。
加えて血の滴るような真っ赤なボトルも意味深ですね。
一見、若い方向けの甘く可愛い香りに思えますが、実際に肌に付けてみると程よくリッチでセクシーな印象に変化。
一度その香りに魅せられればもう二度と手放せなくなってしまう、というような妖艶な雰囲気を持ったオリエンタルノートなんです。
芳醇なチェリーと成熟したリキュールの香りから始まり、そこにさらにローズやジャスミンといった華やかさが加わります。
そしてラストノートの複雑なウッディノートが、“他のフレグランスとはひと味もふた味も違う”エレガンス性と高級感を醸し出しています。
チェリーの香りなのに、とても奥深い。
トップノートからラストノートまで一貫して、これほど甘美な香りは今までなかったかもしれません。
「地肌の香りがこれだったらいいのに…」とさえ思ってしまいました。
[3]あまりにも色っぽくミステリアスな「LOST CHERRY(ロスト・チェリー)」
「LOST CHERRY(ロスト・チェリー)」(処女喪失)の名前の意味を深堀りしてみて気づいたことがありました。
それは、肉体的に少女が大人に変わる瞬間を意味しているのではなく、精神的に大人の女性となるということへの複雑な感情を表しているのだと思います。
香り自体もちょっと胸の奥がざわつくような、罪深い魅力を醸し出していて、この“内側に情動を秘めた気配”がたまらなく色っぽいんですね。
グルマン系の甘さとも違う、ベリー系の甘さはあるのですが、天下の『TOM FORD(トムフォード)』だけにそこにチープさはありません。(お値段も凄いのですが)
やはり、『TOM FORD(トムフォード)』はチェリーやピーチといった可愛らしい果実の香りを官能的に化けさせる天才だと思います。
そして、驚くべきことに「LOST CHERRY(ロスト・チェリー)」はユニセックスタイプのオードパルファン。性別の垣根を超えてまとえる素晴らしい香りです。
ラストに向けバルサム調(樹脂が持つ甘い香り)の重厚感が出てきますが、ミドルの華やかさが持続するため、重くなりすぎないのもポイント。
とはいえ人の嗅覚に“快楽”を与えてしまう香りなので、「LOST CHERRY(ロスト・チェリー)」は特に上手に香らせたいものです。
私の印象では、体温との相性が抜群なので、下半身やウエストよりも顔に近い、腕の内側にほんの少しの量が良いかな、と思いました。
そして夜だけの香りにするのはもったいないかもしれません。
今まで閉じ込めていた自分の官能性を覚醒させる香り、という意味では、できれば常用香水として肌身離さずまとう方がその効果を発揮するでしょう。
ヨーロッパへ旅行する機会があれば、この香りを浴びるように着けても大丈夫だと思います。
むしろ海外受けする香りなので、大歓迎されるかもしれません!
[4]新しい傑作香水の予感
不足感から出る色気はチープになりがち。ですが、「LOST CHERRY(ロスト・チェリー)」には“滲み出る”色気を感じます。
即日完売となった傑作香水、というのもうなずけます!
“『TOM FORD(トムフォード)』の感覚”を通して、それまでの自分の中にはなかった“新しい感覚”を得られることでしょう。
素晴らしい香りの存在は、感性の引き出しを増やす一助になると思います。
これからもそんな『TOM FORD(トムフォード)』から目が離せません♪